Report…2014

2014-09-15

いよいよ刺繍のお話に入りましょう。
旅行中のReportにも足順でお載せしたノルウェーのベルゲンからフィヨルドに沿って内陸に入ったところで
2つの民族博物館に行きました。
Voss ヴォス とHardanger ハルダンゲルです。
ヴォスは山間にある街で ハルダンゲルはハルダンゲルフィヨルドに沿った地方名でUtne ウトネという地名の場所に
博物館はあります。
ノルウェーの全19県には様々な民族衣装がありエプロンやブラウスの襟元やカフス、胸元のジレ等に
その地方独特の刺繍やお飾りがあります。
私たちがハーダンガー刺繍(英語読みでハルダンゲルを読むとハーダンガーになります。)と呼んでいる
白糸でカウントステッチの幾何学模様の刺繍が入っている民族衣装はこのヴォスとハルダンゲルのみのようです。

 

15歳の年に日本の振袖の様に民族衣装を現在では80万円くらいかけてそれぞれの家庭で用意をするのだそう。
昔はそれぞれの家庭で刺繍をしたそうですが現在は業者や刺す人を探して刺繍をしてもらうのだそうです。
現在は5月の憲法記念日の際に民族衣装を着てお祭りをするそうですがそれ以外ではあまり活用はされていない
らしく民族博物館の中の過去のものになってしまっている印象でした。

ヴォスとハルダンゲルの違いは山間とフィヨルド水辺の違い。
各博物館に結婚式の様子が飾られていましたのでご紹介しましょう。


ヴォスは山間なので馬に乗っての行列です。

花嫁の頭飾りはこんなふうです。


ハルダンゲルはフィヨルドを船で渡ります。

こちらの花嫁の頭飾りも少し違います。


前にも載せましたがちょうどヴォスでは結婚式があり列席のお嬢ちゃんたちが日本のおばちゃま方に
お写真撮られてもOKと言ってくれたのでみんなでバシャバシャ撮らせていただきました。
ドレスの襟元の可愛かったこと!

列席のご婦人の何人かは民族衣装風なドレスを来ておいででしたがご婦人までは失礼で撮れませんでした。。

それぞれの博物館の古い作品群はそれはそれは細かく美しく眠っておいででした。
観光客が押し寄せるわけでなく静かに佇んでいる民族博物館は過去の産物感が強く
ベルゲンの手芸店で見たように小さなキットは簡単なものだけで今に伝わっている感が少なく少し残念でした。
素敵なデザインはパターンに起こしてみようと思っています。





ヴォスの博物館の丘の上から中心街を臨む。